藍川芹の滞在する〈聖天使宮〉での連続殺人。封印された一族の過去に揺曳するナチズムの影と六本指の手痕。

「お宅のアパートは未承認で違法です」のどかな週末、警視ブルネッティを突然、生真面目そうな役人が訪ねてきた。

誰にも言えない秘密を抱えたまま、老父に続いて兄も亡くなった。おまけに家を売買する話も全く架空であったことが判明。

水の都ヴェネツィア。

ヴェネツィアの海岸で、喉を掻き切られ、舌を抜かれた男性の無残な遺体が見つかった。

ヴェネツィアの教会で、女性の死体が発見された。死体は司祭の祭服をまとい、腕には奇妙な模様のタトゥーがあった。

キプロス島にユダヤ人の国を築く……。

ヴェネツィアは、今、輝く波に囲まれ、わたしの目の前にあります。沈んではいません。

海に浮かぶ街、ヴェネツィア。 この地で友を亡くし、同じ悲しみを知る君と出会った。

ヴェネツィアで消えた富豪の生死を確かめてほしい―刑事警察のゼンは、昔の恋人から思わぬ仕事を頼まれた。

イタリア人実業家の亡夫から相続した、小島の館に隠棲する日本人女性=レニエール夫人。